マジコンと同人ソフトとカジュアルコピー

http://d.hatena.ne.jp/wiseler/20090228/p1
記事の内容についての論評は避けるけど*1、個人的には新規のカジュアルコピー予備軍を抑制するだけでも随分と効果はあると思うけどね、現状があまりにも酷いから。

まぁ当然、判決が出ても「新規の」流通は止められるけど、「既に」流通してしまった製品についてはもうどうしようもないわけで、既にマジコンを持ってる人間の不正コピーをどう抑制するかが今後の課題ではないかなと思うんだが、その辺は本職の法務部隊の方々が考えておられるでしょうからツッコミは野暮というもの。

で、ここから本題なんだが、ブコメ見てて気になったのが、 Homebrew ソフトの存在っていまいち国内じゃ知られてないの?

NOV1975 (中略)/Winnyのポエム流通より現実味のない話。
はてなブックマーク - 何のためのマジコン販売禁止なのだろうか - wiseler : WAR IS PEACE

とかいうコメントもあってついつい吹いてしまったんだが、そんなことはない。ブコメでも示したけど、

には開発途上のソフトも含めて百本単位であるよ。有名どころやまとめサイトとしては

とか。特に一番上のお絵かきソフトはGizmodeでも紹介されてたので知ってる人も多いのでは。

ソースは失念したため示せないけど、DS/PSP が出た当時、特に DS はタッチパネル+音声(マイク・スピーカー)+Wi-Fi対応、ということで、色々弄る*2と面白そうだよねー、という意見も海外フォーラムでは見かけた。とりあえず linux ぶち込んでみる、というのは geek の悪い癖ですが、単に linux を動かすという目的ではなく、純粋に同人ゲームのプラットフォームの一部として成立している側面もあるというのは見落としがちだけど、一考に値する事実ではないかと思う。


ただまぁなんやかんや言っても一企業の Closed な環境を hack して動かしてることには変わりはないし、

rna 結局プラットフォームは誰のもの(なのか/であるべきか)という話か。メーカーのもの、というのが当面妥当なんじゃないかな。オープンプラットフォーム前提のビジネスモデルじゃハードをあんな値段で売れない。
http://b.hatena.ne.jp/entry/http://b.hatena.ne.jp/entry/http://d.hatena.ne.jp/wiseler/20090228/p1

というコメントもあるように、彼らには彼らの商売があるわけで、任天堂側がそんな同人ソフト開発に価値はない、と判断していきなり息の根を止めにかかってきたとしても、アマチュア開発側からは何も文句は言えない*3んだけど、実際に少なくない数のこういう「同人ソフト」的な動きがあることを知っていても悪くはないんじゃないかな。それによって先のエントリの受け止め方も多少なりとも変わってくるだろうし。

あと、今回の報道が海外でどう捉えられているか、がいまいち見つけられなかったんだけど、誰か知ってる人がいたら教えてくだしあ。

つぶやき

それにしても、一時の某大阪の電気店街は本当にえげつなかった。裏路地にある某PCパーツ専門店では店頭レジ横に堂々と並べられていたし、比較的大手のパーツショップでさえ、「質問禁止」の札を掲げて並べてるのを見て唖然とした。裁判が起こってからはまさに「一挙」という語が相応しいほど素早く撤去されたのを見てなんというか笑いを禁じ得なかったけど、当時マジコンと仲良く並べられて売られていた「パンドラバッテリー」が未だに堂々と売られているのを見ると複雑な気分。

*1:ぶっちゃけて言えば、叩かれすぎ感はある。多少論旨が甘いとはいえ、そこまで叩くような内容には思えないけど。みんな潔癖というかまじめだよね、色んな面で。

*2:もちろん hack という意味で

*3:まぁせめて文句や愚痴くらいは言わしてくれよ、という気にはなるだろうなぁ。